こんにちは、ソーダです。
今回は、ACL2 香港遠征
東方FC vs ガンバ大阪 の観戦記をお届けします。
正直、「東方ってどこやねん?」
そう思った人も多いんじゃないでしょうか。
この記事は、
・ガンバ大阪サポーターの方
・これから東方FCの試合を現地で観てみたい方
・ACLなどで東方FCと対戦する可能性があり、アウェイ観戦を考えている方
そんな人たちに向けて書いています。
「東方ってどんな街?」
「スタジアムの雰囲気は?」
「実際、どういう流れで観戦するの?」
現地で実際に観戦してみて感じたことを、
写真と記憶を頼りに、できるだけリアルに書いていきます。
香港でのACL2アウェイ観戦。
少しでも、その空気を想像してもらえたら嬉しいです。
■試合情報
まずは試合情報のおさらいから。

ガンバ大阪は、ここまでACL2グループステージ4戦4勝。
全勝でMD5・東方FC戦を、アウェイの地・香港で迎えることとなった。
前節までの結果により、すでにグループステージ突破は確定。
今節、引き分け以上でグループ首位突破が決まる状況だった。
首位での突破が決まれば、ラウンド16では他グループの2位通過チームと対戦できるため、
その後の戦いを見据えても、決して気を抜けない一戦である。
一方の東方FCは、前節まで4戦4敗。
すでにグループステージ敗退が決まっており、
今節はいわゆる「消化試合」という立ち位置になる。
ただし、ACL2のグループステージでは
1試合の勝利ごとに5万ドル(約700万円)が支払われる。
その意味では、東方FCにとっても
決して意味のない試合ではなかった。
■大好きな監督の満了

試合日の直前、ガンバ大阪の公式からポヤトス監督との契約満了が発表された。
個人的には、ポヤトスに強い思い入れがある。
私がガンバ大阪を応援し始めた2017年以来、チームはタイトルを獲得できていない(ボンビー)
その中で最も強さを感じたのは宮本監督(ツネ様)時代ではあるが、まあコロナのせい(あと強すぎる川崎のせいでもある)で思い入れが少なく…泣
その後は地獄の残留争い。
パトポン・形の見えないサッカーに、ただ勝点だけを追い求める日々。正直、目を背けたくなる試合も少なくなかった。

そんな虚無を繰り返すガンバにやってきたのがポヤトス監督だった。
最初は「動かないサッカーって何や?」という戸惑いから始まった。
だが、試合を重ねるごとに、その緻密さと意図が見えてくる… このサッカー面白い…!
ゴール裏で声を枯らしていた自分が、
「このサッカーは上から俯瞰して見たい」と思うようになった。
ボールが動き、人が動き、空間が動く。
そんなパスサッカーを体現し、2024年にはJ1 4位、天皇杯準優勝。あと一歩届かなかったが、確かな躍進だった。
その後はなんやかんや(不適切)あり、低迷。
それでもACL2では無敗を続けてたので、契約更新もあるのでは!と淡い期待を抱いていた。

だからこそ、満了のリリースは堪えた。
ダニと一緒に、タイトルを掲げる姿が見たかった。
だが、決まったことは変わらない。
ならば最後まで応援するだけだ。
そう決めて、私は香港へ向かった。
■東方ってどこやねん?
ACL2遠征毎回恒例行事!
「東方どこやねん!」
ということで毎度同様、今回もGoogle先生に聞くことから始まる。
が、前回までのラーチャブリーやナムディンは、検索すればすぐに地名として出てきたのに対し、「東方」という名前は地図上に現れない。
おそらく東方という地名は香港には存在しない(はず、少なくても見つけられなかった)
ということで次は東方FCで検索。すると、旺角をホームタウンとするクラブだということが分かった。
旺角といえば、香港でも有数の繁華街。
ネイザンロードにも近く、観光地としてもよく知られているエリア。
今回のACL2アウェイは、
東方どこやねん!→めっちゃ有名やん。というひとりボケツッコミみたいなところから始まった。
■スタジアムへの道のり
今回向かうスタジアムは、旺角大球場。
今回のACL2遠征の中では、アクセスの良さはトップクラスと言っていい。
旺角は、香港でも有名な観光地。
ネイザンロードという名前はよく聞くだろう。
香港といえばネオンの看板!を体現した通りである。(が、現在はほとんどの看板は取り外された。)
そのネイザンロードの近くが旺角だ。
最寄りの旺角駅から、スタジアムまでは徒歩で20分ほど。
めっちゃ近いやん!ということで今回は、旺角駅から歩いてスタジアムへ向かうことにした。
タクシーや公共交通機関を使えば、もっと楽に行けたし、実際一番の最寄りである旺角東駅からならもっと近い。
それでも散歩がてらちょっと歩くのは特に海外アウェイに行く時に雰囲気を感じるのにもってこいだと感じる。
出国直前、驚きのニュースが舞い込んでくる。大埔で高層ビルの大火事が発生し、多くの犠牲者が出たというニュース。

そのニュースの中で繰り返し取り上げられていたのが、香港独自の建築文化である「竹の足場」である。
実際に街を歩いてみると、ビルの外壁に組まれた竹の足場を、あちこちで目にすることができた。
想像していた以上に細く、そして高く組み上げられている。

こちらは夜に見た竹の足組。
ニュースで見たものが、目の前に当たり前のように存在している。
「竹で足場?まじ?」
はい、マジでした。
日本ではあんまり見ない光景なだけに、海外にいる実感を強く感じた瞬間だった。
疲れないで行くなら、タクシーや公共交通機関を使うのがいいと思う。
だって旅行だし、そんなお金節約しなくたっていいじゃん。
でも、時間と体力に余裕があるなら、せっかくの知らない土地。いろいろ見るのも楽しい。
お金じゃない雰囲気を肌で感じるためにもスタジアムまで歩いて向かうのも悪くない。
散歩だけでも楽しい。
それが異国でのACL。
■旺角大球場到着!

ということで、旺角大球場に到着!
今回の観戦は、香港の友人と一緒ということもあり、メインスタンド側から入場することに。
どうやらガンバ大阪のアウェイサポーター席は、別の入口から入るようだ。

こちらがガンバ側の入場口である。
掲げられていた案内板には、中国語で「日本球迷入口」と書かれていた。
直訳すれば「日本サポーター入口」。
しかも文字は青色で表記されている。(ガンバを意識??)
漢字文化圏ということもあり、ぱっと見ただけで意味が伝わる。
このなんとなくの意味が分かるというだけでも香港遠征は他の東南アジアの地域よりも行きやすいと感じる。

ここで、少し香港の言語事情について触れておきたい。
香港では基本的に広東語が用いられている。
中国の特別行政区であることから、現在の若者世代は普通話(いわゆる北京語)も話せる人が多いが、特に高齢の方になると普通話をあまり話せないケースも少なくない。
街中の飲食店でも、普通話が飛び交うというよりは、広東語が主である印象だ。
むしろ英語の方が通じる場面も多い。イギリス統治時代の影響が、今もなお色濃く残っている。
ほんの少しの言語の違いにも、歴史が折り重なっている。
そうした背景を感じられることも、香港遠征の面白さの一つ。

メインスタンドの入口付近には、東方FCのグッズ売り場が出ていた。
せっかくなのでユニフォームを見てみると、値段は1000香港ドル。
日本円にすると、およそ2万円ほどになる。
「いや、高すぎやろ……」
一瞬そう思ったが、よく考えるとガンバのユニフォームもそれくらいする。
ただ、直前のタイ遠征やベトナム遠征で、安い価格のユニフォームを見慣れてしまっていたせいで、完全に感覚が狂っていた。
今回は、飛行機代も早めに取っていたこともあり、約2万円ほど。
移動費と同じくらいの金額を、その場でユニフォームに出す勇気はなかった。
本当は欲しかったが、今回は泣く泣くスルーすることにした。泣
時間はあるが金はない。This is 大学生。

スタジアムのすぐ隣には寺院があり、道路を挟めば住宅が立ち並び、学校もある。
いわゆる郊外型スタジアムとはまったく異なり、完全に町の中、生活圏のど真ん中に存在している。
スタジアムに向かう道すがらも、特別な高揚感というよりは、街の中に急に現れるそんな感じ。
これほど立地に恵まれたスタジアムも珍しいのではないかと思う。
しかし、香港人の友人によれば、みんな代表戦には興味がある(ビクトリアハーバーの方に新しい4.5万人収容のスタジアムができるくらい)のに対し、国内リーグの人気は…といった具合らしい。
こんなに街のど真ん中にあり、アクセスも良好。
Jリーグなら喉から手が出るほど欲しいチームは山ほどいると思う。笑
それでもリーグ人気が伸び悩んでいるというのはちょっと寂しい。(いつか香港リーグも見に行ってみたい)(以前は元ガンバの菅沼もいた)

ちなみにこの写真は、スタジアムの真隣にある寺院周辺の様子である。
やたらと鳩が多いなと。その理由はすぐに判明。
おばあちゃんがバケツいっぱいの餌を、豪快に撒いていたから。
■チケットはオンラインで購入
今回の東方FC戦では、チケットはオンラインで購入した。
使用したサイトは「ticketflap」である。
現地で当日券を購入する必要はなく、事前にスマートフォン上で手続きが完結する仕組み.
チケットが形として残らないのは寂しいが、事前に買っておけるという安心感は凄い。

チケットの価格は、1枚180香港ドル。
そこに手数料が20香港ドル加わり、合計で200香港ドルだった。
日本円にすると、およそ4,000円ほどになる。
席種は、メインスタンドもサポーター席も同一価格。
価格差がなかった&香港の友人との観戦のため、今回はメインスタンドを選択した。

物価の高い香港ということもあり、
正直、安いとは言えない金額ではあるがまあそんなもんでしょう。
ラーチャブリーが大体2000円いかないくらい、ナムディンが無料(いまだにすげぇ)とかいう破格で感覚が狂っただけでした。
これから東方FCの試合を観に行く人は、
事前にオンラインでチケットを購入しておくのがおすすめ。
■激近ピッチとご対面
いよいよスタジアムの中へ。
個人的にはスタジアムに入るあの瞬間が一番好き。
通路の奥から、少しずつピッチの緑が見えてくる。
あの瞬間は、何回でもわくわくする。
……と思っていたのだが、旺角大球場は想像と違った。

入口を抜けた瞬間、目の前はすでにピッチレベル。
しかも、ベンチのすぐ裏。
運営スタッフの真正面を通って、席へ向かう導線だった。
ピッチとは、柵一枚で区切られているだけ。
近いというかもはやくっついてると言っても過言ではない(過言)
ここまで選手との距離が近いスタジアムは、なかなかないと思う(というか日本だとセキュリティ的な問題で厳しそう)

ハーフタイムには、選手たちのウォーミングアップを超間近で見ることができた。
ピッチサイドで練習を眺めるこの距離感は、かなり贅沢。
これだけでもっと金取っていいんじゃね…と笑

やっぱすごいねガンバサポ。350席と言われてた7.8割は埋まってるし、国内の応援と変わらないクオリティ。
一応ド平日の木曜日かつ香港やでここ。
■試合の記憶
ガンバサポすげーと応援を見てるうちに試合開始。

試合は、立ち上がりからガンバ大阪が主導権を握る展開だった。
ボールを保持し、相手陣内でプレーする時間が長く、
全体としては落ち着いて試合を進めていた印象がある。
そんな流れの中で、山下が素早い抜け出しから先制点を決める。
さらに追加点も生まれ、試合は一気にガンバ大阪のペースになった。

東方FCも必死に食らいついてはいたが、
試合全体を通して見ると、ガンバ大阪が終始試合をコントロールしていた。
大きな危険を感じる場面も少なく、
スコアはそのまま差を広げ、最終的には5-0で試合終了。

中でも印象的だったのは、名和田のプロ初ゴール。
名和田は将来きっと日本を背負う漢になる。ということでおじいちゃんになってもあのゴール現地で見てんでと言いたい。笑
スコアだけを見れば、危なげない快勝。
これで5戦5勝で見事グループステージ首位を最終節を残して確定!
正直ここまでスムーズに突破できると思ってなかったので安堵よりもびっくりの気持ちが大きい()
■おわりに

今回で3回目のACL海外遠征となった。
少しずつ慣れてきたな、という実感もある。
ただ、変わらないことがある。
それは「行って楽しい」ということ、そして「帰ってきたときに、行ってよかったな」と心から思えることである。

もちろん、負けていないというのも大きな要因かもしれない。そこは否定できない。笑
しかし、行ってよかったと感じる理由の大部分は、決して勝敗だけではない。
そこで出会う新しい文化。
現地で生まれる新たな縁。
言葉も習慣も違う場所で、初めてを何度も経験できること。
それこそが、ACL海外遠征の醍醐味なのだと思う。

非日常は、ときに大きな刺激になる。
価値観を揺さぶり、視野を広げ、自分自身を少しだけ変えてくれるかもしれない。
もしこのブログを読んで、
少しでも「見てよかったな」と思ってもらえたなら。
そして「自分も行ってみたいな」と感じてもらえたなら、それ以上に嬉しいことはない。
そうだ、スタジアムへ行こう。
次は、あなたの番である。
■おまけ:ある一通のDMが救ってくれた遠征
今回の香港遠征で、まず反省しなければならないのは日程の組み方。
試合が行われたのは11月27日。
26日の深夜に大阪を出発し、27日の1時ごろに香港へ到着した。

そのまま市内へ出て昼は観光、夜に試合を観戦。
そして翌日の正午ごろには大阪へ戻る飛行機に乗る予定だった。
試合後は空港へ向かい、そのまま空港泊。
今振り返れば、さすがに無茶なスケジュール。
このような日程を組んだ背景には、今回がACL2で3回目の海外遠征だったことがある。

10月のタイ遠征、11月初旬のベトナム遠征と出費が続き、資金的な余裕はほとんどなかった。
香港のホテル代が高いことは、以前訪れた経験から分かっていた。
それでも「何とかなるっしょ!」と見切り発車で組んだ結果が、この強行日程である。
今回の遠征最大の反省点。
そんな中で、私を救ってくれたのが、ある一通のDMだった。
ACL2の情報収集で最も活用しているのがX(旧Twitter)である。
調べていくうちに、とある東南アジアのサッカー事情に非常に詳しい一人の方と繋がることに。

彼は東南アジアサッカーを中心にAFC管轄のACLEやACL2などに関する情報を主に発信しており、今回の香港遠征についても、市内へのアクセス方法やオクトパスカードの使い方まで、丁寧に教えてくれた。
そして驚いたことに、彼自身も香港で観戦予定だったのである。
DMのやり取りの中で、
「その時間に着くなら、ベッド一つ空いているから泊まっていきなよ」
と言われた。
正直、会ったこともない人にそこまで甘えてよいのか迷いはあった。
それでも「気にしなくていい」と背中を押され、深夜1時に到着した私を、何の見返りもなく迎え入れてくれた。

さらに試合後。
祝勝会を終え、そのまま空港泊をする予定であったが、
「泊まって行け。命令。」
そう言われ、もう一泊させてもらうことになった。
感謝しかなかったが、「ありがとうは言わんで」と言われたため、代わりに「浦和解散で。」とだけ伝えておいた。
ACL2を追いかけていると、サッカーを通じてこうした出会いが生まれる。
今回の香港遠征は、試合の勝敗だけでなく、人との繋がりに支えられた遠征でもあった。

